今月のおすすめDVD

“CLOVERFIELD -HAKAISHA-”

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“CLOVERFIELD -HAKAISHA-”
(クローバーフィールド)
〔9月5日発売〕
〔パラマウント ジャパン〕

…いやぁ~、CMとか怖そうだったよね。日本でロードショー公開されたのが今年の4月。あの頃は正直、映画館に足が向かなかった。テレビで流れていたこの映画の予告編を筆頭に、メディア露出の映像がいちいち怖くてビビッてしまったのだ(ははは…)。精巧につくられた映像であることを理解した時点で「こりゃ、スクリーンで観れない」と思ってしまう、オイラも相当のビビリっこでして、ホント、パラマウントの皆さんには申し訳ない気持ちでいっぱいだ(苦笑)。

話題が飛ぶが、ぶっちゃけ、ジェット・コースターも遠慮したいし、フリー・フォール(だっけ!?)「高いところから急降下…」みたいなアトラクションはだめだめなオイラです。情けない男子です。しかし、興味はありありなので、どのアトラクションも一度は体験済みなんだよね…ちなみに、フリー・フォールの、あまりの怖さに今は乗れなくなってしまった。ヤツを眺めるだけで、手がしっとり汗ばんでくる(苦笑)。

『クローバーフィールド』のお話にもどろう。オイラ的にはですね~、先ほどグチりましたアトラクションと同様の扱いといいますか(!?)、「ちゃんと乗れないけど知っておきたい」感覚の作品…つまり、「巨大なスクリーンは無理だけど、DVDを家のテレビサイズで観るなら大丈夫」と思い、先日じっくり観させていただきました。…うわっ、やっぱ怖っ。

悲惨な舞台となるのはニューヨーク。日本への転属が決まった友人に対して、その仲間たちがサプライズ・パーティーを開いている最中に惨事は起きる。突然、とんでもない爆音が響き渡り、パーティー会場は一瞬、静まり返る。「外で何かが起きている」…仲間たちが外の様子を見に屋上へいくと、そこにはまるで、爆撃を受けたかのようなニューヨークの街が…粉々になった店のガラス、ぐっちゃぐちゃのクルマ、立ち上る粉塵、逃げ惑う人、人、人。中には血だらけの負傷者も。街はもう、パニックに陥っていた…

仲間全員で外へ出るや、街中は大混乱で、もう収拾がつかない。そんな中、会場内でのビデオ撮影を任された友人のひとりが、パーティーからの流れのまま撮影を続けながら、結局、“最後”まで行動を共にする仲間数人と連れ添い、逃げ回る。この街で一体何が起こっているのかわからない中での意地の撮影…「最後までこの事実を撮り残して、証拠として誰かに絶対に伝えてやる…」この“運命共同体”となった数名の仲間との動向などが映されたビデオ映像が、この映画の“本線”として、まさかの結末まで“意地と奇跡のワンカメ・ショウ”で一気に突き進んでゆく…

いやぁ…(絶句)。「このイチかバチかの表現方法で、よくぞ最後までエンディングまで辿りつけたもんだなぁ。」観終わって、ひと呼吸おいたら、ふとそんな感想が出た。その凄さをチェックするだけでもこの作品を観る価値がある。街を破壊し、人間たちを攻撃してくるモンスターの姿は、ぶっちゃけ“チラ見せ”程度。なので、この映画を観る人に恐怖感を与えているのは、モンスターそのものの姿ではなく、いまいち見えないモンスターがつくりだした惨状に対し、パニックに陥っている人間たちの生々しい姿とその凄まじい映像表現だ。例えたら不謹慎かもしれないが、まるであの“911”の事件の際、テレビで再三にわたり映し出されていた高層ビル倒壊映像のようなインパクトなのだ…どんなに「つくりあげたもの」とわかっていても、その映像にリアリティーを感じてしまうと、途端に怖く感じるもんだねぇ…

このDVDの楽しみ方としては、まず、全編をご覧いただき、震え上がっていただいたあとは、ぜひとも特典の“メイキング映像”をご覧いただきたい。一生懸命に怖がらせようと努力してきたその“種明かし”を観ることが、ちょっとした“口直し”(精神的にね)になって、怖がっていた後にふつふつと湧き上がってきた、何ともいえない気持ちを冷ますことができた。本編の長さ、登場人物やモンスターのチラ見せ具合、実はニューヨークの街を筆頭に、様々な場所やセットで撮影されていること等々、実は“パニック映”大好きな人たちを楽しませるために一生懸命頑張って完成させた、まさに“努力の結晶”であることを理解できるはず。事件は現場で起きていないのに(笑)、もの凄い事件に遭遇したような気分にさせる注目作です。おすすめっ!