ひとりごと

「お久し振りです」

 『私と放電』かぁ…気付けばもうデビュー10周年、椎名林檎“女王”の2枚組アルバムを聴いて、体温が上がり、むしゃくしゃしていた思いが切り取られた瞬間、友人から連絡が入った。
メールのタイトルは「お久し振りです」。

 数日後、その友人と食事をした。彼と会うのは約2年振りだろうか。オイラに負けず劣らず、かなりの音楽好き、というか、ロック好きであり、熱い男である。そんな彼は新天地を求めて東京を離れるという。
基本、男ってヤツに二言はないから、引き留めたところで、多少の揺らぎがあったとしても旅立ってしまうものだ。ちなみに、オイラも、とある決心をして横浜に身をおいた人間だ。気づいたらいつの間にか出身地よりも長く横浜に住んでいる。ずいぶんとお世話になったものだ。それでも、まだまだこの地に魅力を感じている。横浜に対してシラケた目線を投げかける連中が身近にいる。う~ん、何でだろね。そんなヤツはこの地から去れ(笑)。みなとみらい地区の小綺麗さに違和感を覚える人がいるらしいが、“無駄に攻め”の街じゃない。汚いより綺麗が良いのは生活空間すべてにおいて、人として努力したいところ(笑)。また、何といっても、横浜の最大の魅力はそこだけにあらず。その点が抜けまくっていることがもどかしい…

 あー、前置きが長くなったが、「地元に戻ってみる」という友人を、東京どころか、自分の好きな横浜に引き留めることもせず、ただ「またコチラにくればいい」だとか「機会を見つけて、そっちにも遊びに行くよ」だとか言っている自分の心情がちゃんと伝わっているのかどうかちょっと不安になった。別に、自分が長く横浜に腰をおろしているワケ…つまりは、横浜の住み心地の良さを間接的に伝えたいのではなく、その友人が何処に住もうが、横浜でジタバタともがいているオイラとの間に“距離”を感じてほしくなかったのだ。さすがに面と向かって「オマエとの心の距離はねぇぜぇ」(笑)とは気恥ずかしくて言えたもんじゃないが、まぁ、引っ越すということで、お互いの居住地にさらなる距離ができようとする事実にちょいと寂しい自分がいたりもする。

 約2年振りというのがそう感じなかったり、引っ越す動機がその数年の間にうまれていたり…時間の経過は、それだけお互いに「口にしなければ知らないこと」を積み上げているということを実感した。時は刻まれているんだな…何だか、長く生きるための考え方がいくつかひらめいたように思う。例えば、「何年経ってもついつい気になっちゃうような人間を目指す」とかね(笑)。難しいなぁ…

<おわり>