ベースボール・ドーム・シアター
「人気のセ、実力のパ」 と言われた時代があった。 野球は巨人。
セリーグは巨人戦の 「入場者とテレビの放映権料」 でわが世の春を謳歌し、
パリーグは閑古鳥が鳴く球場に危機感を募らせた。
「野球場に観客を集めること」 こそが、パリーグ復活の原点。
日本ハムの四半世紀に及ぶ取り組みに、
やがて西武、ダイエー(現ソフトバンク)、ロッテが呼応した。

西武の黄金時代でさえ、セリーグの人気には勝てなかった。
巨人の人気に翳りが見え、様々な問題が露呈したプロ野球界。
大きな地殻変動が起こった。
昨年の観客動員数を見ると、東京青山のヤクルトと埼玉県所沢の西武がほぼ同数。
横浜市の横浜球団はパリーグ観客動員最少の仙台市の楽天より1試合平均で1,162人上回っただけ。
横浜、ヤクルト、広島のセリーグ3球団は、パリーグのソフトバンク、日本ハム、千葉ロッテに、観客動員数で完全に凌駕された。

今年で3年目のセパ交流戦は、3年連続でパリーグが優勝。
日本シリーズも4年連続でパリーグが制している。
九州、北海道、そして千葉。
地元密着路線をビジネスモデルとして推し進めた球団が
観客動員数を飛躍的に増加させ、それにふさわしいチーム力をつけた。
特に、「福岡ソフトバンク」 は今や 「オール九州」 とも呼べる球団になった。
北海道の盛り上がりもこれに引けを取らない。

この日の実況席はラジオとテレビ合わせて七席。
福岡ドームで見るプロ野球は、魅力に満ち溢れている。
音楽と映像を効果的に使い
「野球を存分に楽しんで頂こう」 というサービス精神に富んでいる。
横浜の2倍の観客を集める福岡。 「何から何まで全てが違う」 と言った多村選手。
大リーグの球場が 「ボール・パーク」 なら、
福岡ドームは 「ベースボール・ドーム・シアター」 だ。
これからの日本のプロ野球が進みべき道を、パリーグが切り開いた。
心からの地域密着こそが、プロ野球の生きる道だと・・・。


