大学ラグビーの記憶
連勝街道をひた走る今季の早大は、9月の招待試合でもオックスフォード大学に勝った。
例年僅差の早明戦も30点差の快勝。 向かうところ敵無し。
一方、去年の大学チャンピオン関東学院は、リーグ戦の最終戦で
5年振りに法政に敗れ、リーグ優勝を逃した。
大学選手権での苦戦が予想された関東学院。
準決勝の相手は法政。 辛くも3点差の逃げ切り。
全国大会の舞台で法政に雪辱した。
早稲田と関東学院は4年連続で決勝対決。
今季は早稲田の圧勝を予想する人が多かった。

2強対決の前半は両チームのディフェンスの良さが光った。
両者、今までに感じたことのないプレッシャーを受けての攻撃で、12対7。
早稲田が前半をリードした。強いチーム同士は共に守りも堅かった。
後半、9分。 早稲田のCTB今村が抜けてトライかと思った瞬間。
関東学院のCTB高山が渾身のタックル。
一発で今村を倒した。 高山の炎のタックルがSH吉田のインターセプト生んだ。
敵陣22m付近まで独走。
20cm以上も背の高いFB五郎丸に追いつかれると、絶妙のマウンテンパス。
五郎丸の頭上を通過。WTB北川が同点トライ。 ゴールも決まって逆転。
しかし、その3分後。
早稲田は安藤が逆転トライ。 更に内橋もトライ。
2人の4年生は、関東学院のわずかなスキを見逃さなかった。
今季、各チームのディフェンスを引き裂いてきた早稲田のCTB今村が、
初めて関東学院のディフェンスを破ったのは、後半39分。 清宮監督の表情に初めて笑みがこぼれた。
今季の対抗戦と大学選手権の11試合。
最後の試合で、早稲田は今季最少得点の31点。 関東学院の19点も今季の最少得点。
決勝戦にふさわしい、引き締まった試合だった。 2強時代は、まだ、しばらく続きそうだ。

決勝戦の解説は慶應を2度も大学日本一に導いた 「上田昭夫」 さん。
見事な解説に頭が下がった。
20年前、上田監督の慶應は 「幻のスローフォワード」 で決勝を落とした。
その翌年、大学日本一。
日本選手権ではトヨタ自動車を破り、ラグビー日本一に輝いた。
私が上田昭夫氏を知ったのはこの頃である。


