アナウンサーズマガジン

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吉井祥博アナのblog

花園へ

img_13_1.jpg「ラグビーは熱い...」 と改めて心を打たれました。年明けは、大学選手権での早稲田圧勝の合間に神戸でワールド取材を挟んで、花園へ。桐蔭学園初の決勝進出への道程を追ったのです。

全国高校ラグビーの舞台に来るのは7年ぶり。 後に早稲田主将となり現在はサントリーで活躍する山下選手を擁した桐蔭学園が初のベスト4になった年、中継のリポーターを務めました。準決勝の相手は7年前と同じ大阪工大高校。 当時の桐蔭学園は、神奈川国体を経て鍛えられた小型FWが健闘しましたが24対22、僅かの差で勝利に届かず・・・。
今回の桐蔭学園FWは平均体重92kgに届こうかという大きさ。キックオフ前は、お互いのチームカラーが、以前とは逆転した印象すらありました。しかし今大会で啓光学園の5連覇を阻んだ大阪工大高校は、接点で倒れないしハンドリングミスもない強敵。正直前半を見た限りでは勝機はないかに思えました。 それでも選手達は諦めませんでした。

藤原監督が 「0対10の前半だったけど、FWは優位。前半最後にチャンスを作れたし、ディフェンスも修正できてきた。」 と話す言葉を証明。

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風上の後半、激しいプレッシャーに負けず密集からボールを運び続け、ロスタイムで見事に逆転。 12対10・・・7年前とは逆の2点差勝利。 会場に駆けつけたワールド四宮選手や神戸製鋼の後藤選手らOBも劇的な勝利を、祝福しました。
翌々日は、私にとっても初めて目の当たりにする決勝戦。

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取材のカメラマンやディレクターとともに小雪の舞う中、独特の重いムードに包まれながら淡々とキックオフを迎えました。残念ながら試合の大勢は、風下の前半伏見工業の速さと巧さに翻弄され0対24となった時点で傾いてしまいました。どうしても桐蔭学園の視点から試合を見たせいか、少々厳しいレフリングも感じてしまいますが、伏見工業は素晴らしいチーム。 前半の反則はゼロ(後半も3つだけ)、マイボールは失わずディフェンスも良いため、桐蔭学園のチャンスがなかなか訪れません。リードした終了5分前も、“時間稼ぎ” など眼中になく、ハーフウェイラインまで全力疾走!

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桐蔭学園も後半モールを軸に、藤原監督が 「FWの意地だったのでしょうね。」 と振り返る2つのトライを返しますが、届かず・・12対36。

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FWを引っ張った一人フッカーの伊藤選手は敢えて「今日はFWでしか点を取れなかった事が反省。」 と話しました。桜井主将は準決勝の後 「まだまだ不満。 ゴールはここじゃない。」 と味方同士の握手を自粛させて臨んだ決勝戦。。。。。。。。。
何度も相手のターゲットになり密集に巻き込まれ、顔がすり傷だらけになりながらも「FWが取ってくれたボールは絶対に生かす!」 とボールを供給し続けました。

会話の端々に不自然なく 「絆」 「武士道」 「グラウンドは戦場」 という言葉を選び、とても高校3年生とは思えない精神面の強さを発揮した主将は...「伏見工業は優勝にふさわしいチーム。」 と目を真っ赤にして勝者を称えます。

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短い取材期間でしたが、対戦相手を認め大舞台でも成長を続けてきた桐蔭学園ラグビー部を間近にして「できれば、せめてもう2~3試合このまま伸びていくチームを見てみたい・・・」 というかなわぬ思いが頭をよぎってしまいました。。